2012年11月20日火曜日

その後の人工産卵場 その2



事務局長●水谷 博

11月2日以降、これまでになかったことが続いています。それは七倉ダムの放流です。高瀬舘前の堰堤全面から大量の水が落ちています。いつもは二筋ですので梅雨時の放流と台風の大雨後以外に見たことはありません。堆砂していた砂を流し切るほどではありませんが、川幅一杯に激流が流れています。人工産卵場高瀬1号はもう影も形もありません。高瀬2号は辛うじて面影を留めているようですが、その確認すらできないほどの水流で、イワナが産卵できる状況ではありません。すでに紅葉は終わり、先週は除雪車が出動するほどの雪も降りました。水温も10度を切っています。今年も本流に造成した人工産卵場での産卵が確認できないまま冬を迎えそうです。残念!!

ところで、グレンパル葛の小川からは吉報があります。温宿かじかさんの話では、そこの落ち葉を清掃した際に小さなサカナをたくさん見たということでした。日帰り入浴者の方からもサカナがいますねという話はよく聞くそうです。5~8㎝ほどとのことですから、今年の春に人工産卵床で生まれたイワナに違いありません。今日の水温は6℃台、すでに落ち葉の下に入ってしまっているのか魚体を確認することはできませんでしたが、1匹だけ物陰に入る魚影を見ました。そして1ヶ所、明らかに掘り行動で掘られたと思われる窪みを確認しました。今年も産卵してくれたことを祈りつつ帰路に着きました。