2017年12月15日金曜日

♪こんな小春日和の穏やかな日は


事務局長 ● 水谷 博

テンカラウイルスが疼くので、管釣りに行くしかありません。池田町のハーブの里・フィッシングエリアに行ってきました。
早速、レギュラーの12番毛バリで振り込みますが、全く反応がありません。毛バリが落ちても見にも来ません。そこへ通りがかったご主人が「水温は13℃だけど今朝は -6℃だったので水面は冷えていて喰わないでしょう。」とのことでした。背中に日差しの暖かさを感じ始めると、ようやく反応が出てきました。
持っていた毛バリの反応は、よかったものから順に以下の通りです。

[ 1 ] 20番通常毛バリ
    使い始めは入れ喰いのように喰いました。
    ハックルがぼろぼろでテールだけのものにも尺上ブラウンが来ました。

 [ 2 ] ビーズヘッドのエッグ(橙色)
    水面に落ちるとワッと群がります。落下点から1mほど離れたところにいた
    40cmサイズのニジが一直線に泳ぎ寄ってパクリと喰いました。

 [ 3 ] ビーズペッドの20番
    水面下で群がります。喰っているのですが、掛かりはイマイチでした。

 [ 4 ] ビーズヘッドの12番
    尺クラスが反転して喰ってくれました。

 [ 5 ] エッグ(赤色)
    まったく喰いません。見にも来ません。橙と赤の区別がつくようです。








2017年12月7日木曜日

残念!今年は人工産卵場に産卵確認できず


事務局長 ● 水谷 博

根雪になりそうな雪の降った朝、これまでできていなかった葛温泉小白沢の人工産卵場の観察に出かけました。今年はペアリングを確認できなかったので、期待はしていませんでしたが、やはり産卵も確認できませんでした。理由としては次のようなものが考えられます。

 1, 産卵期に2度の台風による出水とそれによる堆砂
 2, 秋の釣果や生息調査者の観察によって個体数が非常に少ないと推察されていたこと
 3, 小さな礫が少な過ぎてすべて流されてしまったこと

でも、わずかではあってもどこかで産卵しているはずですから、来年に期待しましょう。

ところで、北の安曇野渓流会事務局長の私は、長野県内水面漁場管理委員(任期:2017年12月1日~平成2021年11月30日)に「採捕者」の代表として就任しました。
釣り人の代表ですので、長野県内における安全で環境に配慮した楽しい釣りができるように微力を尽くす所存です。渓流釣りに限らず、長野県内における「漁場」に関するご意見がありましたら何なりとお寄せください。よろしくお願いいたします。





2017年11月19日日曜日

テンカラ同窓会の開催


事務局長 ● 水谷 博

テンカラ界のレジェンドが一堂に会して「テンカラ同窓会」が名古屋で開催されました。この会は、京都の藤本氏が発案し石垣会長などがお世話して開催にこぎ着けたものです。
会は、瀬畑氏の「最近は体の調子が悪いので、これが最後の集まりになるでしょう」という挨拶で始まりましたが、直後に塩澤氏の「私が最年長ですから次回もあります。乾杯!」と音頭を取り、大爆笑のうちに乾杯が行われました。
4時から6時半までの2時間半、全国から集まった50名を上回るテンカラ師達が旧交を温め、情報を交換しさらなる発展を誓い合いました。途中、竹株氏と天野氏のトークもあり、元フライフィッシング日本代表のキャプテンを務めた石村さんも参加しており、大いに盛り上がりました。また「各地の名人」を取り囲んでの談笑もありました。
最後に、石垣会長の「日本が輸出している釣りはテンカラだけ」と再会を約して締めくくり閉会となりました。





2017年11月5日日曜日

石垣会長 芝川釣行会


事務局長 ● 水谷 博

今年最後の3連休の最終日、富士宮市の芝川特定区間で会長主催の講習会と釣り大会が行われました。中部・関東各地から30名以上が集まり和気あいあいと今シーズン最後?のテンカラを楽しみました。
午後の実釣では参加者が高い水位と速い流速に苦しむ中、次々に会長が大物を掛けます。10分以上粘っても枯れた葦に苦しめられて取り込めなかった50オーバーもありました。イベントではいつも釣れない会長ですから、流石という声が上がりましたが、その毛バリを見ると何とエッグ。しかもハリスにはガン玉が咬ませてあります。これもテンカラ?ちなみに、エッグは100円ショップで1箱140個(色は色々)で売られているものとか。
管理釣り場では他人と同じことをやっていては釣れない、という教訓でした。もう一つ、芝川ではハリスは2号、北海道仕様が必要ということでした。






2017年10月31日火曜日

人工産卵床のメンテナンス


小白沢

事務局長 ● 水谷 博

二つの連続台風による出水で人工産卵床のメンテに行ってきました。
しかし、水量は多いものの流されたり砂が溜まったりすることはありませんでした。堰堤直下の沈砂池が効いたようで、半分以上埋まりましたが、人工産卵場にはほとんど砂は溜まっていませんでした。2時間ほどの作業でバイパスを作って水量と流速を調整して終了です。
そんな作業をしているときでした。何か音がしたようなので本流方向を見ると、ウエットスーツにシュノーケル、手にはたも網、密猟者かと身構えましたが、大町ダムの依頼による生息魚類調査をしている人でした。その人の話によると、「サカナは少ないがいる。この下ではダム差しのペアリングを見た。この小白沢でもイワナがいた」とのことでした。2号人工産卵場に1匹ですがいたようです。期待が高まったメンテナンスでした。

作業前の堆砂



産卵床作業前
産卵床作業後
作業後のバイパス
イワナのいた2号人口産卵場

2017年10月17日火曜日

紅葉の葛温泉で人工産卵場の造成


事務局長 ● 水谷 博

今年も紅葉の始まった葛温泉で、高瀬川本流流れ込む小白沢に人工産卵場を造成しました。
これまでの経験から、堰堤上流に1ヶ所、人工産卵場の上流に2ヶ所の沈砂池を掘って極力、砂に埋まるのを防ぐようにしました。また、小さな礫の投入を少なくし、より自然の水底に近いものにしました。場所は橋の上下に1ヶ所ずつ、2ヶ所しか作れませんでしたが、本流から20m程しかありませんのでこれが限界でしょう。
それにしても、人工産卵場の造成作業は大人 (お子さんにもできますが少々力が要ります) の水遊びです。石一つの置き方で水況は一変します。場所の選定から、いかにしたら水深を深くできるか、流速を緩められるか、堆砂を防げるか、工夫することばかりで、これが結構楽しいものです。あとは魚に気に入ってもらえるよう祈るだけです。





2017年10月16日月曜日

錦秋の葛温泉で人工産卵場の造成


事務局長 ● 水谷 博

バタバタしているうちに気づかないまま禁漁期に入ってしまいました。でも、人工産卵場の造成は時を待ってくれません。以下のように行いますので、サポートいただける方、興味のある方は是非ご参加ください。

参加費はもちろん不要ですが、事故の補償はできませんので、その点は予めご理解のうえご参加いただければ幸いです。道具は北の安曇野渓流会で準備しますが、ウエーダ・手袋等はご持参ください。現地集合、事前の連絡は不要です。

 人口産卵場造成 2017
 日時:10月17日午後1時から2〜3時間程度
 場所:高瀬川本流葛温泉白沢(仙人閣と温宿かじかの間)

2017年9月20日水曜日

高瀬ダム上流、リベンジならず?


事務局長 ● 水谷 博

禁漁まであと10日、いよいよ焦っています。このまま禁漁を迎えるには辛いものがあります。
朝の弱い私の大町での釣りは、夕間詰めの1本勝負です。しかし、今日は5時起きで高瀬ダムの上流へ向かいました。入渓は7時前、標高1300m気温10度で薄ら寒さを感じるほどです。駐車場から釣り上がりますが、前回より水位が高く例によってサカナの反応はまったくありません。9時を回ると虫も飛び出してきましたがアタリはなし。10時頃には強風も吹き出してさらに状況は悪くなりました。南風ですから、ラインは飛ばずにトラブル続き。時にはまっすぐ前に進めないほど吹きます。
大きな川の小さなポイントも丹念に狙っていたのですが、五郎沢を過ぎてやっと1本来てくれました。しかし、その後は続かず正午近くになって名無沢の上で脱渓、釣り上がりは5時間、帰りの登山道は30分でした。
このままでは帰れないと思い、午後はバックウォータへ下りました。モンスターニジマスが出そうなポイントはあるのですが、やはりアタリはありません。砂に埋まりかけたダム湖を確認して分流を上り、最後のポイントでした。3×3でピックアップすると、サッと魚影が走りました。2投目はアワセが早すぎて空振り。風の収まるのを待って慎重に3投目を振り込むと今度はバシッとハリに乗ってくれました。今度も天然ではなく野生と思われる23cmのイワナでした。いたら出るのでやはりサカナは少ないようです。
なお、帰りに七倉ダム直下の滝ノ沢の滝壺に寄ってみました。いい渓相でしたが、こちらにもイワナまだ来ていないようでした。







2017年9月11日月曜日

大町の渓は最終盤も・・・


事務局長 ● 水谷 博

今年の大町は雨が多かったせいか、誰に聞いても二つ返事で「ダメ」と不漁を訴えています。それでもようやく水位が落ち着いてきたと思い、日本でロックヒルダムとしては一番大きい高瀬ダムの上へ行ってきました。組合員は漁協に申請すれば、このダムのバックウォーターまで車で乗り入れることができます。
入渓は13時半でしたが、今にも雨が落ちてきそうな天候で、水量もやや高なもののコンディションは悪くありません。駐車場の下で早くもアタリがありました。合わせてみると、これがチビながら丸々と太ったウグイ。ここまで来てウグイは釣りたくないものの幸先良しと思い込ませて釣り上がります。しかし、広河原に流れが分かれてポイントらしいポイントがありません。先行者がいることがわかっていたので、足跡のない分流を探りますが、全くアタリがありません。
流れが一つになると、やや水位は高いようです。そのトロ瀬の流芯でやっと来てくれました。25cmサイズのイワナです。放流イワナとは異なるやや茶系の体色を眺めてカメラを構えたら、ハリが外れてしまいました。ナチュラルリリースとなり残念。
その後は、「どうしてここにいないの?」の連続でした。結局、五郎沢出合までアタリはもちろんサカナっ気なし。無念の脱渓でした。
まだ明るかったので、帰りに葛温泉かじか橋と仙人岩の上下で少し振りましたが、こちらもサッパリ。チビヤマメのライズやアタリはあるものの、ダム差しの気配はまったくありませんでした。このまま禁漁になってしまうのでしょうか。あと19日のうち、何回入渓できるかな。





2017年8月10日木曜日

Fishing Cafe vol.57 はテンカラ特集


事務局長 ● 水谷 博

シマノの発行する釣りの季刊誌「Fishing Cafe AUTUMN 2017 VOL.57」(本体価格574円)は「簡素な技に潜む伝承毛鉤釣り文化を訪ねる 技の奥義、テンカラの秘密」というテンカラ特集です。
石垣会長と藤岡美和(毛鉤絵師・伝承毛鉤研究者)の「秘伝が培われた理由」という渓流対談と、事務局長の「テンカラの楽園をめざす魚類保護への道」が、特集の最初と最後に掲載されています。是非ご覧ください。
なお、Fishing Cafe 公式サイト には動画がアップされる予定です。

2017年8月7日月曜日

毛バリケースの落とし物がありました


事務局長 ● 水谷 博

北安中部漁協の準組合員さんから、「2017年8月6日、篭川でテンカラ毛ばりボックスを拾いました」という連絡を受けました。
お心当たりの方は、北の安曇野渓流会事務局 agora@miasa.ne.jp へご連絡ください。

なお、台風5号の影響で、大町市は大雨警報と洪水注意報が発令中です。当分入渓できる状況ではありません。

2017年7月28日金曜日

だから鹿島はやめられないけど・・・


事務局長 ● 水谷 博

2週間ぶりの入渓です。会員交流会の時に鹿島川黒沢橋の渓相が全く変わっていたので、鹿島部落の辺りを確認するためです。
こちらもすっかり変わってしまっていました。かなりの範囲に重機が入り、ガンガン瀬とチャラ瀬の連続で広い河原に1本の樋の中を水が流れているようなものです。何本もの尺上ブラウンや良型イワナを掛けたポイントもすっかりチャラ瀬に変わっていました。堰堤の下も溜まりはなく、どこにもサカナが居着けそうな場所がありません。
そんな中、唯一のポイントと思われた本流筋への長い落ち込みへ振り込んだときでした。コツンと小さなアタリが手に来ました。合わせると重い!!根掛かりかと思った瞬間でした。真っ白い甲高な魚体が反転しました。ヤッター、久々の尺上ヤマメか!上流へ上ろうとするサカナをランディングさせるために走られないよう竿を倒して下流に向け、引きを楽しみながら慎重に寄せました。
残念、ヤマメではなくニジマスでした。それでも41cmありました。
しかし、1時間半ほどやってアタリはこの1回のみ。全くサカナっ気がないけど、たまに大物がでる鹿島川です。

2017年7月17日月曜日

親子テンカラ体験会 & 2017会員交流会

 
事務局長 ● 水谷 博

本年も標記イベントが開催できました。ご参加いただいた皆さんに感謝いたします。
概要は以下の通りです。

●親子テンカラ体験会
国土交通省大町ダムなどが主催する「2017高瀬渓谷フェスティバル」の一環として北安中部漁協とぐるったねとワーク大町のご協力をいただいて、7月15日に同漁協のコヲミ平釣り堀において開催されました。参加者は昨年を8名上回る11組31名で大町市ばかりでなく安曇野市や東京からの参加者もありました。お子さんは年長組から中学2年生まで14名でした。
簡単な説明とキャスティング練習の後、即実釣となりましたが、子どもたちの飲み込みは早くて瞬く間に次々とニジマスばかりでなく、イワナも釣り上げていきました。特に午前の部の皆さんは、匹数制限が5匹であったため、1時間近くも時間を余しての終了となってしまいました。












●2017会員交流会
よく16日は午前8時に大町温泉郷の駐車場に集合し、堆砂がすっかりなくなって美しい渓相を取り戻した葛温泉を会場に行われました。参加者を関東と長野県内から15名、初心者・初級者中心でした。
久しぶりの再会で旧交を温める数名の会員を除いて、講習を受けたい参加者には石垣会長の毛バリからキャスティングまで丁寧な解説を受けた後、キャスティング実習に続いて実釣へ。こちらも渓流を前にしてポイントの見極め→アプローチ→キャスティング→流し方と全体で細かい解説を受けてから各ポイントへ分かれ
て実習。石垣会長はひとりひとりのポイントを回ってそれらを細かく指導していきました。
最後に、横浜市の会員、福田氏から提供された糸巻きと渓魚のブローチの販売(売上は会の活動費用に充当させていただきます)と同五味氏から提供されたブルーベリーや協賛企業からのラインやキャップなどのプレゼントがあり終了となりました。
昼食は大町温泉郷の山遊食堂岳に戻って会食、ここでもテンカラの話に花が咲きました。この間に雨が降り出し、残念ながらここで再会を約束しての解散となりました。









2017年6月28日水曜日

アフター5で時合いテンカラ


事務局長 ● 水谷 博

このところ、葛温泉は堆砂がいっそう進んで魚信がなく、入渓していませんでした。数人の釣友はもとより、フライマンやルアーマンからも釣れないという声が上がっていました。
陽が長くなっているので、久々に5時を過ぎてから入渓しました。橋の下の大きな溜まりは全くなくなっており、釣果はもちろんアタリもライズも魚影もありませんでした。しばらく釣り上がって、ここしかないというポイントに振り込むと、白い魚体が水面上で反転しました。これは空振りでしたが、もう一度同じところに振り込むと、今度は水中でハリに乗ってくれました。20cmサイズですが、甲高できれいな野生ヤマメでした。いれば出るじゃない、というのが実感でした。
その上のポイントでは、イワナがきてくれました。チビでしたが、こちらも野生できれいな2年生でした。
でも、その後はサッパリ、かじか橋までにチビヤマメが1匹掛かっただけでした。堆砂でほとんどポイントがありません。七倉ダムから砂を一気に流し去る放流を期待したいものです。