2015年12月24日木曜日

イブにテンカラ


事務局長 ● 水谷 博

日差しが戻って気温11℃で無風、突然テンカラウイルスが暴れ出しました。ディナーの約束もないので、気がつけば池田町の管理釣り場へ向かっていました。
この ハーブの里フィッシングエリア は豊かな安曇野の湧水を引いているので常に水温を13℃にキープして通年営業しています。魚種は、銀ザケ・ニジマス・ブラウン・ヤマメ・サクラマス・シナノユキマスと多様です。サイズも20センチから40センチオーバーまでいます。しかも、1日券4200円(10匹まで持ち帰り可)、半日券3200円 (同5匹)、時間券もありと鹿島槍ガーデンに比べればかなりリーズナブルです。
それに、何が掛かるかわからない楽しさがあります。もちろん、ニジマスと銀ザケを避けてヤマメや大物を狙う面白さもあります。ただ、ポンド1つだけで変化がないのが難点です (1日は十分に遊べます)。
暖かい陽光を背中に浴びて正午過ぎに始めました。前回来たときは入れ喰い状態で始まったのですが、今日は来てくれません。大物狙いで12番にハックルの大きな毛バリを着けたのがいけなかったようです。徐々に小さくしていくとどんどん掛かり始めました。3時を回って20番にすると25センチクラスのニジマスと銀ザケの入れ喰いです。近くのルアーマンには申し訳ないくらいでした。ただ、大物が来ません。1匹掛かったブラウンもオスで尺止まりでした。ここではバーブレスフックとリリーサーが必需品です。
40近い鼻が曲がりかかったオスと尺物のメスの銀ザケは来てくれましたが、サクラマスとシナノユキマスが来てくれなかったのは残念でした。
これで今年の納竿です。お疲れ様でした。

2015年11月30日月曜日

人工産卵場の最終観察

かじか橋下の尺イワナ
事務局長 ● 水谷 博

明日から師走、初雪も降って今日が最後の観察です。残念ながら今年は人工産卵場での産卵を確認できませんでした。

● 小白沢
橋の工事が本格的に始まりましたが、作業員の方に前回人工産卵場のあることをお伝えしていましたので、そこを見事に避けて作業が進んでいました。しかし、産卵の形跡はありませんでした。水温は6.5度でしたので、イワナに気に入ってもらえなかったようです。掘り跡はあったので、来年はもっと深くする必要があるようです。


● グレンパル葛の小川
何と小川全面、藻が繁茂して真っ黒でした。魚影はなく水温は8.0でしたので、やはり人工産卵場では産卵してくれなかったようです。でも、どこかで産卵したことを祈ります。




● かじか橋の下
まだ数匹が盛んにライズして捕食していました。ペアリングしているように見えましたが、色の薄い方はヤマメのようです。追いかけるような行動も見られませんでした。水温は6.9度で、魚体は細くすでに産卵は終えているようでした。




2015年11月19日木曜日

人工産卵場の観察


事務局長●水谷 博

5回目の観察です。残念ながら今回も産卵を確認できませんでした。でも、水温はまだ11.8度あります。かじか橋下の本流では単独の尺イワナやペアを組もうとして追いかけ回している個体も2ついました。ライズして捕食いるのもいてまだ成熟していないのかも知れません。もう少し待ってみましょう。
なお、小白沢では橋梁の補修工事が始まりました。人工産卵場の直下からパイプで水を流しています。このところの雨で水量も多くひょっとしたらまた上がってくるかも。掘り跡はあるのですが、卵は発見できませんでした。
グレンパル葛の小川では、2匹の成魚を確認しましたが、ペアリングや産卵床は確認できませんでした。












2015年11月10日火曜日

産卵はまだかな

かじか沢の尺イワナ
事務局長●水谷 博

今週も人工産卵場の観察に行ってきました。葛温泉の木々はその葉を落とし雪を待つばかりです。
前回野生イワナが確認された小白沢1号は、様子が変わっていました。岩陰のタルミは10センチほど窪んでいました。流芯ではないので小石が流されたとは考えられません。明らかにイワナが掘ったものと思われます。その厚さが足りなかったために気に入らなかったのか、土台の岩の間に卵はありませんでした。
かじか橋の下ではようやく尺イワナが姿を見せました。一回り小さい個体を追いかけ回していてペアは出来ていませんでした。まだ成熟していないようです。
グレンパル葛の小川では、人工産卵場に変化はなく、当歳と1歳のイワナを各1匹確認しましたが、ペアリングは確認できませんでした。水温がまだ11.8度あり、産卵はまだのようなのでもうしばらく待ってみましょう。

小白沢1号
葛2号


2015年11月2日月曜日

講習会のあとは人工産卵場の観察



事務局長 ● 水谷 博

11月1日(日)は長野県平谷湖フィッシングスポット開催された石垣会長の講習会に参加してきました。30名ほどの参加で久々にお目に掛かった人たちも多く、子どもから後期高齢者まで和気あいあいと楽しんできました。
講習内容は釣り場の管理者からレギュレーションとルールの説明があり、石垣会長からテンカラの独自性につての補足がありました。もう一つ、管理釣り場では常に後ろに注意ということも触れてもらうとよかったですね。いつもは誰もいない渓で振っている私は、管釣りでは通行人がいる後が気になってしょうがありません。人を釣らないよう気をつけましょう。
さて、実釣の講習ですが、会長が話を進めると思いきやいきなりM氏に依頼して始まりました。これが大正解、いつも講習会では釣れない会長ですが、M氏の解説はわかりやすく瞬く間に数匹を釣り上げました。この日は、白系で小さい毛バリに沢山掛かっていたようでした。ルアーにはほとんど来ていなかったようで、管釣りでは早くヒットパターンを見つけねばなりませんね。



2日の午後は人工産卵場の観察です。まず小白沢をのぞきましたが、何と1号に黄緑色がかった天然の高瀬イワナがいました。サイズは25センチぐらいです。夜来の雨で水量が増し上ってきたようです。ただ、1匹だけでした。何とか相手を見つけてもらいたいものです。
グランパル葛の小川には、思いの外沢山のイワナがいました。確認できただけで、20センチサイズのペア1組、当歳5匹、1歳6匹でした。ライズして捕食していましたので、産卵はまだのようです。でも、水温は10度を切って9.9度でしたので、もう産卵が始まっていい頃です。期待しましょう。

小白沢1号のイワナ


グランパル葛のイワナ












2015年10月27日火曜日

大人の川遊び2 − 人工産卵場のメンテ −

グランパル葛小川のイワナ
事務局長 ● 水谷 博

人工産卵場の造成から2週間、葛温泉の紅葉もそろそろ終盤です。メンテナンスと観察に行ってきました。
小白沢はやや水量が少なくなり、ヤマメの産卵はありませんでした。産卵場にそれほどの変化はありませんでしたが、そこまでの遡上水路が至るところで落ち葉と砂礫で詰まっていました。これではダム差しが登ってこれなかったでしょう。残念ですが、イワナの産卵に期待しましょう。
グランパル葛は落ち葉の排除がハンパありませんでした。アメリカンレイキを使って30分ほど掛けて取り除きました。でも、ここでは、ペア1組、単独4匹、内1匹は尺上、1匹は当歳のイワナを確認しました。尺上は人工産卵場の上に溜まった落ち葉の下にいましたので、ここでの産卵が多い気期待されます。ペアは思いもかけない岩陰にいましたので写真を撮ることが出来ませんでした。水温は10度台ですので、今週中にも産卵が始まるのではないでしょうか。

小白川1号
小白沢2号のメンテ前









遡上水路のメンテ後
小白川2号のメンテ後









グランパル葛2号
葛温泉の紅葉









小白沢2号の紅葉







2015年10月13日火曜日

大人の川遊び − 紅葉の葛温泉で人工産卵場の造成 −


事務局長●水谷 博

紅葉の高瀬渓谷葛温泉で人工産卵場を4ヶ所造成しました。
まずは、4年前に中村先生のご指導で造成した小白沢から始めました。その後全く手を着けていなかったところですが、岩を数個どければ1m ×1mほどの産卵場が容易に造成できました。その上に産卵場ではないかと思われる場所があったので、慎重にまだ産卵していないことを確認してから少し手を加えて人工産卵場にしました。広さは 0.8m × 0.8mほどでした。
小白沢2号造成前
小白沢2号造成中



小白沢2号造成後


















2ヶ所の人工産卵場の造成は1時間もかからなかったのですが、そこまでサカナが上がる魚道を整備するのが大変でした。本流へは岩盤の上を沢水が流れているので、その水位を保つために岩や小石をどけるのに時間がかかりました。

小白沢1号造成前
小白沢1号造成後











グランパル葛の小川は人工産卵場の跡が残っているので、そこに溜まったドロをかき出すだけでほぼ造成できました。時間があったので、滝壺に流れ込んでいる上の小川にも一ヶ所造成しました。こちらは底が粘土層だったので、これをかなり掘り本流の河原から土台となる小石も拾い集めて時間を掛けて造成しました。それでも4ヶ所で3時間弱程度の川遊びでした。

グランパル葛1号
グランパル葛2号











いずれの造成地でも作業中に当歳と思われるイワナを発見しましたので、ここで産卵・孵化しているのは確実であり、造成した人工産卵場でも産卵が大いに期待されます。大町・安曇野はもとより、長野市や佐久市から遠路ご参加いただいた会員の皆様に感謝申し上げます。




2015年10月1日木曜日

そして、禁漁になりました

篭川
事務局長 ● 水谷 博

●9月28日
大町到着は午後5時前、これならワンポイントはできると篭川のベストポイントへ直行。河原へ下ると1台の車があり、こんなところへ駐めてと思いつつもあいさつに向かうとこれが何とS市の会員O氏。1年ぶりの再会です。もう何人もの先行者がいたということでしたので、あす高瀬ダム上へ行こうと約束して葛温泉へ向かいました。
ここでも先行者がいたので、いつもとは逆のバックウォータへ1号橋から入渓しました。堰堤下のタルミではライズがありましたが来てくれません。橋まで釣り上がってチビイワナとヤマメが各1本、25センチサイズの良型野生イワナが1本でした。

●9月29日
O氏と駐車場から入渓したのは11時、水量はかなり下がっていましたが、いつもよりは高いようです。本流と分流に分かれて釣り上がります。
バックウォータすぐ上の分流の開きでいきなりイワナが来てくれました。しかし、20センチもないチビです。大きな川の小さなポイントを狙って振り込んでいくとその後も同サイズが2本来てくれました。O氏にも手元にガクンとくるアタリが一つありましたが、ここまででした。先行者が入ったと思われる場所から五郎沢出合までは全く反応がありませんでした。

●9月30日
最終日はどこかへ入ろうかと悩みましたが、最後にブラウン退治と思い鹿島川の新しい堰堤一ヶ所に絞って午後5時に入渓しました。しかし、こちらもどこに振り込んでも全く反応がありませんでした。今年を象徴するような終わり方で禁漁となりました。
今シーズン、5月まではそこそこ放流魚が出ましたが、それ以降で良かったのは7月と8月初めまでの夕間詰めの一時だけでした。先日の組合長との話し合いでは、サカナが居着ける場所がないことと持ち帰られるサカナが多いという認識では一致しています。組合としては今後親魚放流を行っていくということでした。これだけではなく、ゾーニング管理の導入を是非お願いいたします。

高瀬ダム上
高瀬ダム上
高瀬ダム上のイワナ
鹿島川


2015年9月10日木曜日

濁流は怖い、でも幸運を呼ぶかも


事務局長●水谷 博

台風と大雨の被害に遭われた皆様にお見舞い申し上げます。55年前の伊勢湾台風の被災者である私は、水の怖さを知っていいるつもりです。今でも潮の香りが耐えられません。でも、川では遊ばせてもらっています。この点では水に感謝していますが、ダムや堰堤に頼らない治水を願っています。
イベントは水況が悪いと思われたためにやむなく中止しましたが、その予想が当たってしまいました。高瀬川でも上流も下流も濁流です。写真は葛温泉かじか橋の上下と蓮華大橋からの下流です。広い河原は全くありません。今日は一時日も差しましたが今も雨で大雨洪水警報発令中です。美麻では土砂災害警戒情報も出ています。皆様もまだまだお気を付けください。
しかし、大町ダムにいるヤマメには水が出たことは幸運(釣られれば不運)かも知れません。これで産卵のための遡上が一気に始まるでしょう。水が落ち着いた来週半ば以降、ダム差しヤマメが狙えると思います。期待してください。





2015年9月5日土曜日

高瀬ダムの上は激流でした


9月13日(日) イベント中止のお知らせ

 ■北の安曇野渓流会2015会員交流会 (9月13日・日) は
  会場の水況が悪いので今回は中止といたします。何卒ご了承ください。
  また公式サイト上でのお知らせが諸事情により遅れております。
  重ねてお詫び申し上げます。




事務局長 ● 水谷 博

今シーズン初めてダム上へ釣行しました。駐車場に着いたのは2時半、晴嵐荘の車しかありません。ラッキー、槍ヶ岳まで釣り人は私ひとり。しかし、河原に降りてこの高揚感はすっ飛びました。異常に水量が多いのです。この冬は大雪でしたし最近は雨ばかりです。この季節になっても雪代を含んだような激流がガンガン流れています。ひとりで釣り上がれるのかという不安感が一気に襲ってきました。とにかく振り始めましたが、しばらく行くと川通しができません。いつもは左岸側を流れているのに、今年は右岸の登山道のすぐ下まで流れが迫っています。登山道に戻るしかありませんでした。
それでもここまで来たのだからと小沢から降りてみましたが、やはり状況に変化はありません。いつもならトロ瀬が続くいい場所もガンガン瀬です。ポイントらしいポイントはほとんどありません。8mラインで対岸の岩と岩の間を狙いますが、反応はありません。
結局、五郎沢出合まで行きましたが、撃沈毛バリにも全くアタリは来ませんでした。全面白泡の激流ではもう引き返すしかありませんでした。待ちに待ってやっと送られてきた本流TENKARA NP44に入魂することもその真価を確かめることもできませんでした。次回に期待しましょう。
でもこれでは終われないので、ブラウン退治に鹿島川へ急ぎます。時間的にはいつもの1ポイントだけですが、20センチサイズのブラウンを2匹退治し、同サイズの野生イワナの顔を見て何とか無事帰路につくことができました。