2014年7月9日水曜日

釣りに出られなければ、超カンタン熱燻づくり


事務局長●水谷 博

台風8号が近づいています。被害に遭われた皆さまにはお見舞い申し上げます。伊勢湾台風の被災者としては、何よりも早め早めの対策をお願いいたします。
大町の今日は台風と梅雨前線の間にあって五月晴れですが、この間の雨でいずれの渓流も水量が多く笹濁り状態です。乳川と葛温泉はできそうですが、乳川はクマ(国営公園は臨時休園)で葛温泉は堆砂で芳しくありません。
そんなときは燻製づくりに挑戦されてはいかがでしょうか。燻製づくりは面倒でむずかしいイメージがありますが、熱燻ならカンタンです。
"TENKARA is simple but not easy" と言った英国紳士がいました。燻製も奥は深いでしょうが、本格的な冷燻や温燻はプロに任せて、熱燻でシンプルにいきましょう。












1, 塩漬け(味付け)
 ・25㎝サイズぐらいまででしたら内臓とエラを取るだけでそのまま塩漬けすれば
  いいのですが、これは38㎝のブラウンですので、頭も落として開きにしました。
  体色はグロテスクなブラウンですが、身はサーモンピンクできれです。
 ・塩はふるだけではなく、脱水を促すためにすり込んだ方がいいでしょう。
  量は適宜です。塩焼きよりも少ない程度です。
  つまみにするなら多少多めの方がいいでしょう。

2, 風 乾
 ・燻製は水分量が重要です。乾いていないと色づきが悪かったり酸っぱくなったり
  します。塩漬けが終わったら、ラップをしないで冷蔵庫に入れて一晩寝かせます。
 ・食べたいときに食べられないのが唯一の欠点です。
  どうしてもすぐに食べたかったら、蒸すかボイルして煙を掛けるという方法は
  あります。ご飯のおかずにはこちらの方がいいかも。
 ・煙を掛ける前に表面からしみ出している水分は、キッチンペーパーなどで
  よく拭き取ってください。これを忘れると生臭さが残ります。








3, 燻 煙
 ・燻製鍋にチップを引きます。中華鍋でもフライパンでも段ボールでもできますが、
  後始末を考えれば専用の燻製器があった方がいいでしょう。
 ・チップもこだわればきりがありませんが、魚には桜があっているような気がします。
  カラ松をチェーンソーで伐採したときに出たチップで燻したこともありますが、
  食べられました。量は一握りが基本です。写真は鍋の底一面にまいていますが、
  こんな少しでいいのと思えるぐらいの量で十分です。
 ・網の上に魚を置きます。くっつかないように網には油か酢を塗っておいた方が
  いいでしょう。
 ・ガスに火を付けて燻煙の始まりです。すぐに煙が出てきますので、
  弱火でフタをして燻煙します。
 ・重要なのは時間ですが、これもお好みです。
  熱燻の場合、30分から1時間が基本です。時々覗きながら色を確認してください。
  下の画像の色は約1時間です。
 ・換気扇は必ず回してください。それでも2~3日はキッチンに燻製の臭いが
  漂いますので、この点は予めご了承願います。