2013年8月7日水曜日

初めての○○


事務局長●水谷 博

残暑お見舞い申し上げます。立秋を過ぎたとはいえ、これからが暑さの本番のようでお察し申し上げます。ここ大町は、日中の作業は何をやっても汗が噴き出ますが、朝晩はTシャツ1枚では寒いぐらいです。 
この年になっても「初めて」というのは何でもウキウキ感や心地よい緊張感があるものです。今日の初めては、SHIMANOの渓流TENKARA ZLの初振りでした。6月に注文してようやく届いた竿を携えて渓に入りました。場所は葛温泉2号橋からです。時刻はちょうど4時半でした。早速、6.5mのレベルラインを結んで振ってみます。ムッ、1投目は何かおかしな感じでしたが、2投目はまっすぐ狙ったポイントへ毛バリが飛んでいきました。竿の重さを体得したからでしょう。グリップの細さに最初は戸惑ったのかもしれません。いずれも天平テンカラに比べれば非常に振りやすくなっているように感じました。とにかく、竿にラインが乗るというのか、狙い通りに毛バリが飛んでくれます。特に、これまで度々あった毛バリがリリアンに絡まってしまうというライントラブルが全くありませんでした。

さて、肝心の釣果ですが、これまで新しい竿を初めて振ったときにいい思いをしたことはありませんでした。まあ、いい思いをしたときの方が圧倒的に少ないのだからやむを得ませんが。今日も仙人閣の前を過ぎてもウグイ1匹です。このまま終わるのかと思ったときに、ようやく25㎝サイズの放流イワナが来てくれました。その上で、今日初めてのライズを見ました。すかさずそこに振り込むと、狙ったところに落ちた毛バリにグワッと出てくれました。これが何と25㎝オーバーの天然高瀬イワナでした。やや黄緑色っぽい魚体は紫色が目立つ放流ものはと全く違います。まだ高瀬イワナが葛温泉に生息していることに安堵し、優しくリリースしました。この秋も命をつないでいってほしいものです。その後は、イベントの前に放流したポイントで20~23㎝の放流イワナ3本と20㎝のきれいな野生ヤマメ1本を加え、先行者がいたかじか橋で7時前に納竿となりました。

ところで、もう一つ初めての経験です。これまで葛温泉では盛夏でもアブ(ウルル・ウルカ?)の襲撃を受けたことはなかったのですが、今回は大変でした。写真を撮るためにうずくまるとアッという間に取り囲まれます。車のドアを開けた瞬間にはもうルームランプの周りを数十匹が飛び回っています。入渓される際には、長袖・手袋・防虫スプレーの3点セットをお忘れなく。