2013年3月29日金曜日

今シーズンの初テンカラ釣り



北の安曇野渓流会 会員●原田 和正

なかなか休みが取れない中、「このままズルズル行くと、来年度の業務にも支障を来す。」との言い訳のもと、大谷原の山小屋に入りました。待ちに待った初釣りです。

3/19 早朝、東京を出発して、小屋着は11時過ぎ。積雪は例年になく少く、気温もかなり高い。これなら鹿島の岩魚に遊んでもらえるかなと大いに期待しました。昼食は途中で買ったパンを行動食として、すぐに鹿島川大谷原下の堰堤から入渓。気温が高すぎたためか濁りが入っている上、風も強い。しばらく強風をやり過ごしては、風の合間を縫って竿を振るような状況でした。堰堤下では全く反応無し。大谷原の河原に上がると、予定していた大川沢方面はひどい濁りで、川床は無残にも砂に埋もれていました。これでは駄目だろうと、大冷沢方面に切り替えました。こちらは、それほど濁っていないかわりに水量が少ない。半ば諦めかけた頃、大冷橋の少し下流、平たい石下の小ポイントでヒット。今シーズンの初物は、25 cm のきれいな岩魚でした。何枚も写真を撮り、丁寧にリリース。大冷橋の少し上流で納竿。

3/20 7時半頃、黒沢橋から入渓。気温上昇による融雪のためか水量は5月並みで、濁りも入っていました。例年ならこの時期は長靴でも何とかなるのに、ウェイダーが必要でした。昨日ほどではないものの風は強く、絶好のポイントでも全く反応無し。堰堤を越え、大冷沢方面へ。昨日のポイントより少し下の、対岸沿いのゆるいヒラキでヒット。フッキングはしたものの、足場を気にしているうち取込に失敗してしまいました。昨日よりも大きい(逃がした魚は・・・)岩魚。残念。この日も大冷橋の少し上で納竿。

雪を纏った鹿島槍や爺を見上げながら、大谷原の雪原で竿を振るこの時期の釣りは気持ちがよいものです。両日とも魚が反応したのは1回だけ。岩魚の影さえ見られないことも当たり前の季節ですので、それでも十分に楽しい釣行でした。

今回は石垣会長監修の 渓流 TENKARA ZL と、サンスイのピンクレベルラインを携えての釣行でした。渓流 TENKARA はとてもバランスが良く、通常は 3.4 m で疲れ知らず、対岸近くなど少し遠いポイントを狙うときには 3.8 m に延ばせるので使いやすかったです。あえて難を探せば仕舞い込み寸法が長いことでしょうか。沢登り釣行などには不向きですが、大谷原などの平らな川ではほとんど問題になりません。
ピンクレベルラインはフロロカーボンなのにナイロンのように良く伸び、巻癖も簡単に取れます。また失透性のためとても見やすかったです。サンスイ川釣り館のS氏によると、従来からある黄色のラインも、今後はピンクと同じ製法に切り替えるという話があるようです。従来タイプをお好みの方は、今のうちに買いだめされた方が良いかも知れません。
いずれにせよ、渓流 TENKARA と ピンクレベルラインは、今後の私にとってテンカラ釣りのスタンダードアイテムになりそうです。