2014年12月27日土曜日

道具と凝り性の話のついでに


事務局長 ● 水谷 博

学生時代に凝っていたものがあります。それはカメラです。夜はボウリング場で清掃・早朝~昼まで神田市場からスーパーへの野菜の配送、これを春休みの1ヶ月間続けて買えたのが右のカメラ(もちろん今でも使用可能です。レンズは80~200ミリ)です。当時は最先端のモータードライブ付です。1秒間に3コマ撮れました。
なぜこんな高価なカメラが欲しかったかと言えば、当時やっていたサッカーの写真が撮りたかったのです。メキシコ五輪で銅メダルを取った直後とはいえ、Jリーグ発足の遙か前、サッカーはマイナースポーツで新聞紙面にサッカーの写真が載ることはほとんどなく、その凄さを伝えたかったのです。
幸い、研究室に暗室があったので、何万枚も撮りました。でも、高価なカメラでも腕がなければいい写真は撮れません。気に入ったのはたった1枚。それも今は解体工事中の国立競技場で歩いているペレの横顔を撮ったものだけです。これは今でも事務室の壁に飾ってあります。
中央のカメラは10年ほど前に研究費で購入したものです。レンズは75~300ミリです。仕事で水辺の野外活動の写真が必要だったからです。その間はスチールではなくビデオに凝っていました。退職後は被写体が釣りに変わりました。このカメラでの最後の写真が篭川で尺イワナを掛けた石垣会長のものです。最後というのはどこかの釣友と同じで、この直後の遡行時に滑って水没させてしまったのです。20年以上テンカラをやっているのに上半身まで水に浸かったのは初めてでした。年のせいか!
左のカメラ(レンズは70~300ミリ)は、アベノミクスのおかげでこの秋に購入できたものです。主な被写体はソフトボールと山です。もう怖くて渓には持って行けません。1秒に7コマ撮れてすぐその場で写真を確認できます。しばらくはまだマイナーなソフトボールの凄さを写真で伝えたいとも思っています。よい年をお迎えください。


2014年12月12日金曜日

テンカラウォレット


事務局長●水谷 博

若いときの保健の授業で、クレッチマーの体型による性格(気質)分類を学習したことがあった。性格を痩身=分裂気質・肥満=循環気質・筋肉=粘着気質の3つに分類するものである。これによれば、筋肉質の人間は粘着気質で几帳面で凝り性ということになる。様々なスポーツに親しんできた私には当たっているところもある。
しかし、ことテンカラに関してはほとんど凝っていない。竿はこれがいいよ、ラインはこれ、毛バリはこれと釣友に言われれば、はいそうですかと素直に従ってきた。特に毛バリは、手先が不器用なこともあってご覧に入れるのも恥ずかしい不細工なものである。テクニックを駆使してあのサカナを必ず掛けてやろうという思いもないので、テクニックの上達もない。楽しくサカナに遊んでもらいたいだけである。
渓流釣りを始めた頃(今でもかな)、釣り人は皆ベストを着ていた。私も着たが何かしっくり来なかった。フライやルアーならともかく、用具の少ないテンカラであれだけのポケットは必要ない。また、C&Rが基本になってからは魚籠を持たなくなったので身軽になった。そう、ベストも脱いでファッショナブルにいきましょう。
そこで、渓に出るときはテンカラウォレットと竿、それに仕掛け巻きとカメラだけを持って行くことにした。今年の後半からは、二代目の特注品である。K’z craft に無理を言って作ってもらった。これだけで次のものが収納されている。
毛バリ12号で24個とハリス2巻にハサミ・予備ライン・フォーセップ(鉤外し)各1
テンカラで凝っているのはこれだけだが、この唯一の欠点は取り込み時などで前屈みになったときにラインが絡んでしまうことだ。重宝しているのでお勧めするが、これにはご注意を。気になるかたは胸ポケットへ入れてください。

2014年11月27日木曜日

ポカポカ陽気に誘われて、管釣りへ


事務局長●水谷 博

朝外に出てみると、小春日和のポカポカ陽気です。薪の片付けなんかしている場合ではありません。先日は-2℃を記録したのですからこんな日はもう今年最後でしょう。忙しさもあって禁漁以来2ヶ月半、釣りのことはまったく考えられなかったのですが、解禁までの折り返しのところでテンカラウィルスが突然暴れ出しました。急いで釣り道具を車に積み込んで鹿島槍ガーデンへ向かいました。
毎年禁漁後に1度はダブルハンドのフライ竿を持ってで掛けていたのですが、今年は初めてです。でも、急いだのがいけません。竿は積んだもののリールが用具箱に入っていませんでした。最近は年のせいかこんな忘れ物が多々あります。やはり、テンカラ一筋で頑張りましょう。
入場はちょうど10時、だれもいません。広い釣り場を独り占めです。気温11.5℃・水温9.8℃・快晴無風、陽光を背に受けて竿を振ると暖かさえ感じます。でも、魚は来てくれません。ラインを振るとサッとサカナが散ってしまいます。これ、地震のせい?そんな訳ないとラインをオレンジから蛍光グリーンに代えるとこれはなくなりました。毛バリが着水すると今度はワッとサカナが集まってきます。でも、喰いません。キッチリと見切っているようです。ならばと、毛バリを小さくしてみると一発で来ました。40オーバーのブラウンです。これがヒレピンで意外にきれいでした。その後もボチボチと飽きない程度に来てくれて1時間ほどで2桁になりました。ほとんどがブラウンでしたが、アルビノや50近いニジマスも来ました。
あとから来たフライマン3人はあっちへ行ったりこっちへ来たりとイライラが感じられましたので、毛バリにはよく反応したようでした。そっくりさん毛バリではないので、百発百中というわけには行きませんが、毛バリが水面に落ちた途端に喰い付く慌て者と毛バリを見ているサカナの下から喰い付くやんちゃ者のサカナがよく掛かりました。基本の後ろ45度に振り込んで振り返りざまに掛かるのもいました。
一度だけですが不思議なことがありました。手にアタリが来たので合わせるとまったく動きがありません。ブルブルという振動が来るので根掛かりではないと思うのですが、ラインが同じ位置から動かないのです。竿を右に振っても左に振ってもラインの先は一点に留まっています。ハリスは08ですから無理はできません。どうしたらと思った瞬間にフッと抵抗がなくなってバレました。でかいイトウだったかも。
御嶽山の噴火からちょうど2ヶ月、神城断層地震から5日目、被害に遭われた皆様にはお見舞い申し上げます。災害続きの長野県で連日倒壊した家屋がテレビに映し出されていますが、でも、これはほんの一部です。木曽のマイアスキー場も営業を決定しました。もちろん大町・白馬・小谷の各スキー場も例年通り営業します。アクセス道路も大丈夫です。風評に惑わされず、信州のホワイトシーズンをお楽しみください。





2014年9月30日火曜日

明日から禁漁、最終日は葛温泉で


事務局長 ● 水谷 博

大雪から始まった今シーズンは御嶽山の噴火で幕を閉じました。長かったようで短かった7ヶ月半、最後の日は思い入れのある葛温泉へ午後4時半に入渓しました。仙人岩には先行者がいましたので、かじか橋の上下だけです。すっかり砂に埋まってしまった渓流は、昭和8年に斎藤茂吉が葛温泉で詠った「川かみに 一夜やどればひたぶるに 岩魚のゐるを まのあたり見き」という面影はまったくありません。
足跡の数から入渓者の多さがわかります。当たり前のポイントではまったく反応がありません。それでも岩陰や小さな溜まりからはチビヤマメの反応があります。高瀬舘前の堰堤までに二桁は掛かったと思います。しかし、狙っているダム差しやマメはまったく来ません。結局20㎝サイズの野生ヤマメと天然イワナが2本ずつでした。
ちょっと寂しい幕切れですが、考えてみれば、こんなに沢山当歳のヤマメがいるということは、春に孵化して半年以上生き抜いてきた訳ですから、こんな厳しい環境でもきっちりと再生産していることを示しています。来年に期待しましょう。そのためには、今年は一度もなかった七倉ダムからの大量放水なければなりません。大町ダムがようやく堆砂対策に取り組むという情報もありますので、観光業者だけでなく釣り人も大きな声を上げていきましょう。見上げればきれいな三日月、何となくさわやかな納竿でもありました。


2014年9月21日日曜日

禁漁まであと10日なのに・・・

高瀬川・仙人岩のチビイワナ
事務局長●水谷 博

禁漁まであと10日になってしまいました。この間、痛風の痛みが治まったと思ったら今度は腰痛、しばらく怖くて渓には入れませんでした。ハリを打ってようやく痛みを抑え、竿を振ることができるようになりました。でも、貧果が続いています。もうひとがんばりです。

●9月16日うらたんざわ渓流釣り場
釣友T氏に誘われ午前1時に出発してリベンジに。午前6時の開場から真っ暗な午後6時まで12時間粘りました。その甲斐あって、育ち盛りのニジマス多数を除いて50㎝前後のドナルドソンを5本、鼻曲がりの尺上ヤマメを2本を掛けて取り込むことができました。ドナルドソンの身はきれいなサーモンピンクで脂がのっており、ムニエルと燻製にしましたが極めて美味でした。

高瀬ダム湖バックウォーターからの
舟窪岳
バックウォーターのチビイワナ

●9月18日高瀬川本流
石垣会長から20日に釣り人社の「渓流」の取材が入ったのでポイントを紹介してほしいとの依頼があり、ロケハンに駆け回りました。
・高瀬ダム上:水温は14℃あるものの雪代のような濁りがあるうえに水量が多く、まったくポイントが絞れません。駐車場の下でチビイワナが来たものの、その後は五郎沢出合までやって全くアタリなし。
・東電前:水況はいいもののアタリもライズも全くなし。
・鹿島川出合~第1堰堤:この時期は本流差しが来てもいいのだが、まったく反応なし。
・葛温泉:バックウォータからダム差しヤマメを狙うも来るのはチビばかり。偶然であった釣友O氏もサッパリ。しばらくぶりで堆砂に驚くばかりとのことでした。

篭川からの鳴沢岳
篭川のチビイワナ
●9月19日篭川中流:クマに注意しながら入渓。ようやくチビながらきれいな天然のイワナが来てくれ、渓相・水況とも申し分ないので、取材ポイントをここに決定することができました。

●9月20日「渓流」の取材:入渓するといきなりクマの足跡がありました。すぐに爆竹を炊いて警戒。でも、天然イワナはすぐ来てくれました。「渓流」の取材ガイドは初めてだったのですが、釣れてからが大変でした。イワナの写真をあらゆる角度から撮影するのです。レフ板を当てて釣り人とサカナを撮影することから始まり、水中カメラや水中レフ板まで使って取りまくるのです。もちろん、サカナを弱らせないように細心の注意を払ってです。妥協を許さないプロのこだわりの仕事に感心させられました。その後も2本の泣き尺クラスを釣り上げ、丁寧な写真撮影を繰り返してクマに出会うこともなく無事取材を終了することができました。
考えてみれば、アルペンロードという大型観光バスが行き交う観光道路から1分で入渓できる渓で尺クラスのきれいな天然イワナが釣れるということは凄いことなのかも知れません。このイワナたちを守ってやらなくてはなりません。
折しも、長野県の水産試験場で6年の歳月を掛けて体重2㎏にもなる「信州大イワナ」を開発したという報道がありました。こんなことができるのも多様な原種の遺伝子があってこそだと思います。クジラはもとよりウナギやクロマグロまで漁獲規制が行われるようになった今日、海よりはるかに生産量の低い川で何の規制も行われていないのは不思議でなりません。そんなことも考えさせられた取材ガイドでした。

●ブラウン撲滅キャンペーン:まだやってます!7月の中旬以降情報のなかった釣果ですが、愛知県豊明市のフライマンK氏から久々にありました。釣った場所は鹿島槍ガーデンからの細流が流れ出た所です。禁漁までに再度の一踏ん張りをしてみましょう。

2014年9月3日水曜日

夏の場外編 その3 うらたんざわ渓流釣り場


事務局長 ● 水谷 博

夏ももう終わりです。雫石のストレスを晴らさなければなりません。昨夜は8都県635kmを一気に南下し、朝6時半には入渓できました。仮眠は3時間です。
狙うは尺上ヤマメ・イワナ、アルビノそしてドナルドソン(ニジマスの改良種ででかくなる)です。しかし。何かが違います。いつもなら数投振り込めばすぐにかかるのですが、今日はまったく反応がありません。ヤマメはラインが上を飛ぶだけで逃げます。アルビノは1~2m毛バリを追うもののまったく喰いません。ドナルソンは沈木のようにまったく動きません。イワナは姿さえ見せません。チビニジマスでさえ反応しないのです。はっと気が付きました。ここではオレンジ色のラインは禁物です。いつものように某社の7mラインを使っていたのですが、黄緑色のレベルラインに代えると反応が出てきました。
しかし、掛かるのは育ち盛りの25㎝サイズのニジマスばかりです。やはり、止水域ではそっくさん毛バリでないとダメかな。今度は瀬脇や流芯を攻めますが、やはり同じです。狙った獲物は来てくれません。
午後は日陰になる左岸から攻めます。相変わらず同サイズのニジマスばかりですが、4時を過ぎてようやく尺上ヤマメが来てくれました。婚姻色が出かけた大物です。しばらくして、今度も流芯から尺上アルビノがいきなり来ました。しめたと思った瞬間、合わせが十分でなかったのかバレてしまいました。これがよくありませんでした。その後はまったく反応がなくなりました。場所を変えてようやく終了予定時刻(5時半)に流れと流れの間から2匹目の尺上ヤマメが来てくれました。狙ったところから狙ったものが来て何とかストレスの解消はできそうです。管理釣り場とはいえ、決して侮ってはいけません。そこはそこなりにむずかしいものがあります。勉強になった1日でした。




2014年9月2日火曜日

夏の場外編その2 岩手県雫石川水系竜川・安栖沢


事務局長●水谷 博

花巻での仕事(ボランティア)の後、東北での釣行を楽しみにしていました。しかし、あてにしていた釣友の直前の急用で一人旅になりました。右も左もわからぬ地、その釣友の薦めでとりあえず道の駅雫石あねっこへ。そこへ行けば何とかなるとのことでしたが、情報ステーションではまったくわからず、入漁証の販売店だけを教えてくれました。お店の爺さんに聞いたら、これが秋田弁?、増水で養魚場のイワナが逃げたことはわかりましたが、それ以外はサッパリ。やむなく、道の駅併設の温泉につかったらそこのお兄さんが親切に教えてくれました。何とかなりそうです。
今日に入渓は8時前、仕事の疲れからか少し寝過ごしました。しかし、気温22.5℃、水温15.3℃、時々小雨降るベストコンディションです。橋から見た渓相も本流指向の私にとっては申し分ありません。気持ちよく振り始めたのですが、30分たってやっとアタリが一つ、我慢の限界1時間を過ぎたときにやっと対岸の小さな溜まりからバッシャッとヤマメが全身を水面上に踊り出てくれました。出た言葉は「いるじゃない!!」。25㎝サイズ、体高のあるヒレピンです。その後のいいポイントが続いて同サイズを1匹を加えましたが、ベストポイントでチビが来て大物がいないことを悟り2時間で第1ラウンド終了となりました。
第2ラウンドはその少し上流へ橋から入渓、踏み跡が沢山あります。大岩ゴロゴロ、小石サラサラ、瀬・開き・流れ込みが続く気持ちいい渓相です。しかし、反応はまったくありません。太平洋と日本海を結ぶ国道46号線の直下、こんなアプローチのいいところはそうはありませんから、入渓者も多くてすべて抜かれてしまうのでしょう。早々に退散です。
午後の第3ラウンドは、温泉のお兄さんが教えてくれた安栖沢へ。養魚場の上と聞いていたのですが、養魚場のところで道路工事にため通行止めです。やむなく少し歩いて入渓しましたが、河畔林の枝葉が水面すべてを覆っているような沢です。川幅は10mほどあるのですが、テンカラには厳しい沢です。渓相は岩がゴロゴロしているもののほとんどが浅瀬で水深のあるところがありません。我慢の限界1時間を前に毛バリを5つも枝葉に取られ、アタリもライズも魚影もないままにここも早々に退散です。
気を取り直して、最終ラウンドは、朝入渓した本流の下に入りました。3投目にガンガン瀬からガックンと手元にアタリがありましたが、水面下のアタリだったので合わせられず、ハリには乗ってくれませんでした。次のポイントではチビが勢いよく出てくれましたが、5時でタイムアップです。これからという時間帯ですが、帰りのことを考えると納竿せざるを得ませんでした。
アプローチと渓相がよくて大物もいそうですので、目的にする川ではありませんが、盛岡方面でお出かけの折は、ついでに寄ってみる価値はありそうです。
皆さんのブログを読んでいると釣れた釣れたの連続ですが、こんな釣れない記に長々とお付き合いいただきまして、ありがとうございました。



2014年8月19日火曜日

夏の番外編 その1 芝川特定区


本日最大38cm
事務局長●水谷 博

今日は静岡まで出張でした。仕事は午前中で終わりです。じゃあ夕間詰めにできるじゃないかと悪知恵が働いて芝川へ。なぜかと言えば、7月の交流会に焼津からお出でいただいた高橋氏の話を思い出したからです。問い合わせると、何と昨日石垣会長が来たとか。まったく会長からは聞いていなかったのでちょっと怖い!!会長と事務局長の仲です。詳細は こちら へ。
高橋氏から聞いた「富士宮市西山872-1」をナビに入れると、東名富士川SAのスマートICからわずか十数分で到着しました。簡易郵便局(田中屋さん)で鑑札を購入して入渓しようとすると、エサ釣り師や魚籠を持った人がいたり事故があったら鑑札の連絡先に電話くださいとのこと。こんな親切な話は初めてでした。
久保大橋から上流を見ると、白泡を立てて黒い激流が迫ってきます。えっ、どこがポイントでどこから川へ降りるの?まったくわかりません。でも、今日の入渓者は一人だけ。約1㎞の特定区を独り占めです。最も魚影が濃そうな橋の下から攻めることにしました。川に入ってみると黒いのは底石で水は澄んでいました。これなら大丈夫です。
入渓は2時半、7mのロングラインで攻めるも約1時間まったく反応がありません。話が違うと思い出した頃でした。ガンガン瀬の本流ではなく、浅い分流の開きでバッシャと尺物ニジマスが来てくれました。それからの1時間はヒットの連続で最大は38㎝でした。5時には鑑札を返却しなければならないので、ちょうど二桁になったところで第1ラウンドは終了です。進んだ距離は100mほどしかありませんでした。
アマゴの顔も見たかったので、田中屋さんに聞くとライズは6時ぐらいからとのこと。橋の上にも戻ってライズを探していると、真下の流芯に50㎝オーバーが悠々と泳いでいます。捕食もしているようです。でも、水面までは出てきません。ここは撃沈毛バリの出番です。堤防の上から流れの弱い橋桁の下に振り込んで毛バリが沈んでから流芯へ流し込みます。3度目にガクンと来ました。残念ながら50㎝オーバーではありませんでしたが、尺上でした。階段まで下って取り込んでから、橋の上に戻るとまだ大物はいます。もう一度繰り返すとまたガクンと来ましたが、やはり50㎝オーバーではありませんでした。看板娘は来てくれませんでしたが、看板小娘2本を加えてライズもないので納竿としました。

撃沈毛バリをくわえた看板娘
久保大橋からの芝川


2014年8月15日金曜日

禁漁まであと一月半

高瀬川・葛温泉かじか橋上流
事務局長 ● 水谷 博

台風11号をはじめとする豪雨で被災された皆様にお見舞い申し上げます。釣り人に感動を与えてくれるフィールドは、大きな災害をもたらすこともあることをいつも肝に銘じておかなければなりません。
幸い、大町の高瀬川水系では大きな被害はありませんでした。禁漁まであと一月半、十分に楽しませていただきましょう。ただ、もうお腹には卵子も白子も育っていますので、天然物のはリリースをお願いいたします。

●高瀬川本流葛温泉
この雨で七倉ダムが放水して砂が流れることを期待していましたが、それどころかさらに堆砂が進んでしまったようです。入渓者が多く魚信はあるのでしょうが、まったく趣がありません。例年9月になれば、ダム差しの大物ヤマメがやって来るのですが、この自然産卵が心配です。

●高瀬川本流高瀬ダム上流
お盆明けからがココの本番です。また、黄緑色っぽい本物の高瀬ヤマメに出会いたいものです。

篭川・篭川大橋上流
●篭川
典型的な夏川であるこの川もこれからが楽しみです。ぴょっとしたらヤマトイワナに出会えるかも知れません。
篭川大橋までは河川改修工事ですっかり渓相が変わってチャラ瀬ばかりになってしまいましたが、本流差しもあって意外と狙い目かも知れません。ただ、この川の右岸はクマ生息域です。クマ鈴は絶対にお忘れなく。


鹿島川・黒沢橋上流
●鹿島川 2工事堰堤上プール
7月20日以来、ブラウンを掛けたという情報はありません。水温の上昇とともにどこかへ消えてしまったようです。先日、本流より3℃以上水温が低い林間の細流も探ってみましたが、まったく魚影がありませんでした。また、この間の雨で大量の砂が入ったうえにまた渇水で状況はよくありません。工事中の堰堤上流にあるプールはほとんど砂で埋まってしまいました。これからは黒沢橋から上でしょうが、こちらもクマの巣です。十分にご注意ください。
鹿島川・工事堰堤上プール


●乳川
昨年の夏は昼間でもよかったという情報がありますが、今年はありません。ロングラインでの本流指向の私はどうもこの川が好きになれません。ここは餌師に任せておきましょう。

2014年7月31日木曜日

ブラウンはいずこへ?


事務局長 ● 水谷 博

交流会以降、忙しさと久々の痛風発作でブラウン退治ができていませんでした。久々に入った鹿島川は激変していました。減水といういうより渇水です。源汲橋の上下は完全に瀬切れしています。5月に尺物のヤマメとイワナを掛けたいいポイントがあるのですが、そのサカナたちが心配です。
爺ヶ岳スキー場前から少し上流は膝下より深いところはほとんどありません。サカナが隠れられる白泡の立つようなところは全くなく、魚影はありませんでした。もちろん、アタリもライズもありません。小さな虫が無数にハッチしているにもかかわらずです。
工事中の堰堤上のプールは、数は減りサイズも小さくなったもののライズはあります。時間帯は18時から19時過ぎまでです。7月18日に放流されたイワナはまだ残っています。
今日は18時前から19時過ぎの1時間ちょっとで二桁の釣果がありました。サイズはいずれも20㎝程度です。天然のイワナは1本だけでした。ただ、同時に堰堤の下に入った釣友は4本だったけどすべて天然だったということでしたので、これはかなり場所ムラがあるようです。プールでは25㎝のニジマスも来ましたが、ブラウンがいません。雨で下ったと思われたブラウンは、この渇水でまた上がったのかも知れません。次回は黒沢橋までを探ってみようと思います。水が高かったときにはガンガン瀬であったところが、流れや石に変化のあるいいチャラ瀬が続いています。
あと2ヶ月、8月下旬から9月初旬は忙しくて入渓できそうにないのですが、できるだけ時間を作って楽しみながらブラウンを禁漁まで追いかけます。




2014年7月23日水曜日

夏休みイベント報告 第一弾


事務局長 ● 水谷 博

■親子テンカラ体験
7月19日、国交省大町ダム主催の高瀬渓谷フェスティバルの一環として、「親子テンカラ(伝統の毛バリ釣り)体験」を開催しました。3連休の初日、天候不順のためか午前中の参加者が少なく心配されましたが、午後のには天候が安定し徐々に参加者が増えて例年並みの20名ほどの参加がありました。
子ども達はで皆元気でしたが、それ以上だったのはサカナたちでした。朝、池に近づくとニジマスは寄ってきます。アザミの花を投げ入れると見事にパクッと食べました。ですから、毛バリを振り込めば瞬く間に奪い合いです。
これには子ども達も大興奮。3歳の女の子もダブルハンドで竿を振って見事に釣り上げました。中には釣り堀に遊びに来ていて、エサではまったく釣れないので、急遽参加した親子もいました。一番元気だったのは、教科書が「釣りキチ三平」という小学生でした。重い渓流竿を振り回し、アワセがイマイチと言いながらも次々と掛けていきます。父親がサカナ代を気にしたのか妹にも釣らせるように必死に説得していました。
そんなこんなで皆さんには楽しんでいただけたようでした。ご参加、ありがとうございました。




■会員交流会
今回初の試みとして、予約不要・参加費無料の会員交流会を7月20日に鹿島川で開催しました。天候が心配され水況もよくなかったので、参加者は8名にとどまりましたが、静岡・山梨・愛知、そして地元長野からご参加いただきました。ブラウン退治が主眼であったことから、フライマンのT氏もわざわざ焼津から駆けつけていただきました。
午前8時過ぎに工事中の床固工から入渓し、上下流に分かれて一心に竿を振り続けました。たまたま前々日にイワナの放流があったところでしたので、その放流イワナが沢山掛かりましたが、ブラウンも退治できました。O氏の45㎝オーバーをはじめとして尺物サイズからチビまで6本でした。終了後の夕間詰めには、山梨のH氏が49㎝を掛けたのと同じポイントでまた40㎝オーバーを掛けたとの連絡がありました。
この間の雨でブラウンは少し下ったようです。流石に大物の数は減りましたが、浅い瀬から元気な20㎝サイズが出るようになりました。まだまだ楽しめそうです。
8月9日にも開催しますので、多数の会員の皆さまのご参加をお待ちします。



2014年7月20日日曜日

コンディションは悪くてもブラウンは釣れる?


事務局長●水谷 博

18日は下見の下見に、19日は親子テンカラ体験と交流会の下見、そして今日は交流会とめまぐるしく動きました。18日はこのところの雨で水位が高く、工事中の堰堤上のプールもトロ瀬になるぐらいでコンディションはよくありませんでした。それでも、19時を回ると29㎝と18㎝がかかってくれました。
20日はやや水位は下がったものの水温は11℃台で低く反応はよくありません。でも、会長の竿に25㎝サイズが1本かかりました。釣友のY氏からも45㎝と20㎝サイズ各1本を掛けて塩焼きで食べたというmailがありました。コンディションがよくないことや天気予報が悪いので、会員交流会を中止しようかとも考えていましたが、これで開催の決行を決めました。
親子テンカラ体験と会員交流会の詳細については、公式サイトの イベントページ をご参照ください。

2014年7月19日土曜日

会員交流会・集合場所の変更

公式サイトでもお知らせしましたが、
明日 7月20日(日) の会員交流会の集合場所を
「大町温泉郷 駐車場・午前8時00分」に変更します。
告知が遅れ、申し訳ございません。

*十字路に面した駐車場です。

2014年7月9日水曜日

釣りに出られなければ、超カンタン熱燻づくり


事務局長●水谷 博

台風8号が近づいています。被害に遭われた皆さまにはお見舞い申し上げます。伊勢湾台風の被災者としては、何よりも早め早めの対策をお願いいたします。
大町の今日は台風と梅雨前線の間にあって五月晴れですが、この間の雨でいずれの渓流も水量が多く笹濁り状態です。乳川と葛温泉はできそうですが、乳川はクマ(国営公園は臨時休園)で葛温泉は堆砂で芳しくありません。
そんなときは燻製づくりに挑戦されてはいかがでしょうか。燻製づくりは面倒でむずかしいイメージがありますが、熱燻ならカンタンです。
"TENKARA is simple but not easy" と言った英国紳士がいました。燻製も奥は深いでしょうが、本格的な冷燻や温燻はプロに任せて、熱燻でシンプルにいきましょう。












1, 塩漬け(味付け)
 ・25㎝サイズぐらいまででしたら内臓とエラを取るだけでそのまま塩漬けすれば
  いいのですが、これは38㎝のブラウンですので、頭も落として開きにしました。
  体色はグロテスクなブラウンですが、身はサーモンピンクできれです。
 ・塩はふるだけではなく、脱水を促すためにすり込んだ方がいいでしょう。
  量は適宜です。塩焼きよりも少ない程度です。
  つまみにするなら多少多めの方がいいでしょう。

2, 風 乾
 ・燻製は水分量が重要です。乾いていないと色づきが悪かったり酸っぱくなったり
  します。塩漬けが終わったら、ラップをしないで冷蔵庫に入れて一晩寝かせます。
 ・食べたいときに食べられないのが唯一の欠点です。
  どうしてもすぐに食べたかったら、蒸すかボイルして煙を掛けるという方法は
  あります。ご飯のおかずにはこちらの方がいいかも。
 ・煙を掛ける前に表面からしみ出している水分は、キッチンペーパーなどで
  よく拭き取ってください。これを忘れると生臭さが残ります。








3, 燻 煙
 ・燻製鍋にチップを引きます。中華鍋でもフライパンでも段ボールでもできますが、
  後始末を考えれば専用の燻製器があった方がいいでしょう。
 ・チップもこだわればきりがありませんが、魚には桜があっているような気がします。
  カラ松をチェーンソーで伐採したときに出たチップで燻したこともありますが、
  食べられました。量は一握りが基本です。写真は鍋の底一面にまいていますが、
  こんな少しでいいのと思えるぐらいの量で十分です。
 ・網の上に魚を置きます。くっつかないように網には油か酢を塗っておいた方が
  いいでしょう。
 ・ガスに火を付けて燻煙の始まりです。すぐに煙が出てきますので、
  弱火でフタをして燻煙します。
 ・重要なのは時間ですが、これもお好みです。
  熱燻の場合、30分から1時間が基本です。時々覗きながら色を確認してください。
  下の画像の色は約1時間です。
 ・換気扇は必ず回してください。それでも2~3日はキッチンに燻製の臭いが
  漂いますので、この点は予めご了承願います。



2014年7月2日水曜日

一日1本、コツコツと

38cm
事務局長 ● 水谷 博

この3日間で3本のブラウンを退治しました。サイズは、36.0~43.5㎝です。今日は1時間に30ミリという猛烈な夕立がありましたが、またやや減水気味です。決してよい状況ではありません。工事中の堰堤上のプールではほとんどライズがなくなりました。あっても19時半を回ってからのほんのわずかです。たまには天然尺イワナが釣れますが、放流イワナはまったく釣れませんし、サカナの活性が高いとは言えません。
でも、こんなこともありました。流れ込みの深みに振り込んでいると、突然の着信音、いいポイントだったので、そのまま振り込みながら話していると、いきなり大きなショックが右手に来ました。ちょっと待ってと言いながら後に下がってランディングさせると36㎝のブラウンでした。電話も架かるが、ブラウンも掛かる鹿島川です。
ところで、38㎝のブラウンはいやに体高があったので、胃の中を見てみました。案の定、消化されかかったサカナが入っていました。ウグイは鹿島川にはいないので、体型からはイワナと思われました。尾ビレを除いて13㎝もありました。やっぱり、ブラウンは退治しなければなりません。

尺イワナ
胃の中の魚
36cm
42.5cm