2013年5月28日火曜日

いよいよ入梅、これからです


北の安曇野渓流会 事務局長 ● 水谷 博

葛温泉におけるイワナの孵化を確認したことなどお伝えしなければならないことは沢山あったのですが、忙しくてしばらく更新ができませんでした。解禁から3ヶ月以上経過し、もう廃屋のようになってしまいました。申し訳ありませんでした。今後は盛期ですので、週一の更新に努めます。
久々に時間の取れたこの日、東海地方までは梅雨入りとか、葛温泉も小雨模様です。1号橋から入渓したかったのですが、先行者のために温宿かじかからになりました。時刻は3時半、気温18度、水温12度、無風で久々の好条件でした。しかし、渓相は一変、橋の下の大きな開きはすべて砂に埋まっています。しかも、至る所に新しい足跡があります。あまり期待できそうにありません。こんな時は、石の周りを丹念に攻めていくしかありませんでした。虫は顔にまとわりつくほどうっとうしいのですが、ライズはありません。30分ほどして、ようやく堆砂のない瀬の肩からイワナが来てくれました。体色から今年放流されたものではないと思われる23㎝でした。しばらく釣り上がって、小さなたまりに振り込むとコツコツと来ました。ウグイかなと思いつつしつこく振り込んでみると、15㎝のヒレピンヤマメでした。ヤマメにしては非常におとなしいアタリです。その上で先ほどと同サイズのイワナを掛けましたが、これもまた水面下での小さなアタリでした。堰堤まで釣り上がって、これらの他に毛バリまで来て帰って行ったアタリが一つ、まだちょっと活性の低い葛温泉です。梅雨の雨で七倉ダムからの放流よって砂が流されたあとに期待しましょう。
車に戻ったのが5時半、まだ時間があるので仙人岩からと思ったのですが、来るときに駐まっていた車に加えてもう1台が駐まっています。ここからの入渓はあきらめて鹿島川へ行くことにしました。午後6時に流木捕捉工工事現場からの入渓です。こちらの方は先行者どころか足跡もほとんどありません。入ってすぐ目の前にあるこの辺りの流れではここしかないという大きなヒラキからです。瀬を分けて手前の淀みから慎重に振り込んでいきます。と、すぐにグワッと水面が持ち上がったかと思われた瞬間に手元に大きなショックが来ました。満月にしなった天平テンカラを信じて下流へ走ります。しかし、ハリスは08、無理はできません。タモも出しましたが、それに収まるようなサイズではありませんでした。浅瀬でこげ茶色の魚体がのたうち回ります。幸い、水温が8度台と低くて活性がそれほどなく、すぐランディングできる場所だったので何とか引き上げました。その次の瞬間にプツンとハリスが切れ、ラッキーでした。初めはライギョかとも思われる魚体でしたが、よく見ると赤い斑点がかすかにあってブラウンであることがわかりました。それにしても自然渓流での50㎝は優にあると思われるでかさは初体験です。でも、よく見ると溶けたような胸ビレ、その他のヒレもボロボロ、すぐ上の鹿島槍ガーデンからの脱走者に間違いありません。触るのも気持ち悪くはねるがままにリリースとなりました。でも、ブラウンは鹿島川にいてはいけない魚種です。手を洗いながらリリースしたのを悔やみました。このブログをお読みになった方は是非ともこのブラウンの駆除をお願いします。上あごの奥にテンカラ毛バリが残っていれば間違いありません。
その後はピシャッというアタリと尺物と思われるものの合わせ切れが各1回ありました。今年も鹿島川は数は期待できなくても、大物の期待を抱かせてくれる渓であり続けてくれるものと思われます。大町のテンカラはこれからが本番です。そうです。大切なことを忘れていました。今年のイベントの開催ですが、7月20・21日を予定しました。詳細が決まりましたら、近日中にHPでご案内します。ご予定ください。