2012年10月29日月曜日

その後の人工産卵場 その1

錦秋の北葛澤

事務局長●水谷 博

この間、週1~2回川北理事と二人で交代しながら観察をしていましたが、ペアリングなどの産卵行動は確認できませんでした。そして、29日に行って想定外のことが起きているのに驚かされました。高瀬舘前に造成した高瀬1号が完全に砂に埋まってしまっていたのです。この時期に砂が出たことはここ数年の間ではありませんでした。まったくの想定外です。掘り出してみようと1時間ほどジョレンで砂と格闘したのですが、30~40㎝の堆砂にはまったく刃が断ちませんでした。こぶし大の石の土台まで掘り出すことはかないませんでした。残念ながら今シーズンの産卵はここでは望めなくなってしまいました。
しかし、橋の下に造成した高瀬2号は大丈夫です。今後の水量を考えれば、ここまで砂は来ないでしょう。しかも、先週と同じように人工産卵場の上に魚影を確認しました。ペアリングではなく1匹だけですが、その上で捕食していました。橋の上流では、尺クラスのイワナとヤマメが盛んにライズしています。それぞれ単独行動でメスを追いかける行動は観察できませんでしたが、錦秋の葛温泉です。紅葉の終わる頃がイワナの産卵期ですから、今後に期待がもてる状況だと思いました。

砂に埋まった高瀬1号

高瀬2号上の魚影