2012年8月15日水曜日

大町で和食なら


事務局長 水谷 博


大町に通い出して20数年、かなりの数のレストラン・食堂で食事をしてきました。黒四ロイヤルホテルの中にはあの「吉兆」もあります。でも、本格的な和食を気軽にいただけたのはここだけです。お店は大町駅から徒歩2分、商店街に入ってすぐの「日本料理 いし井」です。
お店に入ってすぐ、のれんは月、カウンターにはススキの生け花、いつもさりげなく季節感を感じさせるご主人の心遣いに気づかされます。そのご主人は「四條式包丁式の正師範」の石井柏石氏です。その料理は、気位の高い気取った包丁さばきではなく、旬の食材の持ち味を生かして一手間も二手間もかけたものばかりです。いつも「みに懐石」(昼:3,150円、夜:3,675円)をいただきます。
写真左上のウナギと山芋の蒸し物と写真中央右のごま和えが絶品でした。写真右下の汁物は、今日は夏らしくジュンサイの澄ましでした。いつもは味噌汁です。この味噌汁は一度味わったらやみつきになること請け合い。いずれの品も長い板前修行に裏打ちされたものばかりです。
大町に店を開いて四半世紀、現在のお店になって十数年。いつもおいしい和食をいただいていたのですが、それなのに、ここ数年の不況で閉店を考えておられるようです。まだまだお元気ですので、末永く楽しませていただけるよう祈るばかりです。お昼は千数百円の予算からいただけますので、大町においでの際は是非お立ち寄りください。