ヒレピン35cmブラウントラウト |
事務局長・水谷 博
この一ヶ月、事務局の怠慢と管理室の体調不良で更新できていませんでした。誠に申し訳ありません。盛期になりましたので、ボチボチ更新して参ります。
葛温泉は相変わらず砂に埋もれていますので、最近は鹿島川へ通っています。釣友から大谷原の上がよかったよとか、猫鼻の大町用水で尺イワナが来たという情報があったからではありません。たまたま、鹿島槍ガーデンの下に入ったときに尺物ブラウンを4回も掛け損ねたということがあって、そのリベンジをしているのです。数年前から鹿島川にブラウンがいることは知っていたのですが、とにかく、多いというのが実感です。しかもいずれの尺上です。このままでは生態系を犯しかねません。外来生物法で要注意生物リストに掲載され、日本生態学会が日本の侵略的外来種ワースト100に指定している代物です。在来生物の捕食が問題視されているのですが、イワナやヤマメより産卵期が遅く、その産卵床を破壊して重複産卵し、自らだけが増殖するという厄介者です。これはもう退治しなければなりません。これまでは35㎝サイズが7本だけですので、皆さまのご協力を得て絶滅に追い込みたいものです。ブラウンの生息を私が確認している区間は、爺ヶ岳スキー場前から鹿島槍ガーデンあたりまでです。特に、現在堰堤工事中のところには大きなプールがあり、水温もまだ10℃台でここに集中しているようです。是非、お願いします。
そんな訳で今日も堰堤工事が終了する5時半に入渓しました。まずは、掛け損ねたトロ瀬に向かいましたが、まったく反応がありません。水位が下がって移動したようです。6時半にプールに着きましたが、ライズがありません。待つこと25分、7時前になるとバッシャンという音とともにあちこちでライズが始まりました。その数と大きさは半端じゃありません。すべてがブランではないでしょうが、今までまったく反応がなかったのにこんなにいたの! どこに振り込んでも掛かりそうですが、それがそうでもありません。ライズしたところに数回振り込んでも来ないので、ライズしていない深みに振り込んでみました。すると、いきなりガックン。強烈なヒキに竿を立てるのがやっとです。いつもの3.6mの竿に6.5mのラインではなく、3.8mの竿に4.5mのラインが功を奏したのかダブルハンドで耐えながらグイグイ引くと次第に寄ってきます。ばらすことなくランディングさせることができました。暗くなった石の上に大きな魚体が跳ねます。ヘッドランプを付けて確認すると、何とブラウンではなく鼻曲がりのヒレピンレインボーでした。早速、特製体長測定器に入れてみると測定限度一杯の44㎝でした。そういえば、前回もブラウンではなく、尺上の野生イワナでした。
こんな楽しみもありますので、数は出ませんが、大物狙いでブラウン退治に鹿島川へ是非おいでください。
44cmのレインボー。鼻曲がりのヒレピン |
尺上の野生イワナ |
チャラ瀬が続く鹿島川 |