事務局長・水谷 博
穂高の桜は満開、大町の南部もようやく開花しました。葛温泉ではミズバショウが優しく迎えてくれます。
そんな中、ガソリンスタンドの給油機しか「おめでとう。」と言ってくれない誕生日の夕間詰め、もう出てくれるだろうと久々に葛温泉に入渓しました。いつものように2号橋からかじか橋までです。さすがに釣り人の足跡は沢山ありました。でも、アタリもライズもありません。あるのは砂ばかりです。石の裏や陰を丁寧に狙っているつもりなのですが、まったく反応がありません。いつも出てくれるポイントにまで入ってゴソゴソやってみましたが、魚影はありません。そういえば、2年前の誕生日に馬瀬川に入ったときもまったく出なかったことを思い出しました。今日もダメかと思いつつ赤岩まで来たところ、その上に落ち葉の沈んだ小さな溜まりが目に入りました。まさかと思いつつ振り込むと、コツコツというアタリが来ました。慎重に合わせてフィッシュオン、流芯まで引き出してもあまり引きが強くありません。取り込んでみると25㎝サイズの天然高瀬イワナです。サビのない魚体に薄いピンクの朱点がきれいでした。それにしても細い。目覚めたばかりか、まったく食べていないようでかわいそうなぐらいでした。写真を撮って早々にリリースしてやりました。
その後はこのようなポイントはなく、1時間半ほどでこの1本だけでしたが、初物がきれいな天然の高瀬イワナでホッとした気分になれました。活性が上がって瀬に出てくるまでにはまだ少し時間がかかりそうです。今日、立山黒部アルペンルートは今日全線開通しました。また大町までお運びください。