2014年12月27日土曜日

道具と凝り性の話のついでに


事務局長 ● 水谷 博

学生時代に凝っていたものがあります。それはカメラです。夜はボウリング場で清掃・早朝~昼まで神田市場からスーパーへの野菜の配送、これを春休みの1ヶ月間続けて買えたのが右のカメラ(もちろん今でも使用可能です。レンズは80~200ミリ)です。当時は最先端のモータードライブ付です。1秒間に3コマ撮れました。
なぜこんな高価なカメラが欲しかったかと言えば、当時やっていたサッカーの写真が撮りたかったのです。メキシコ五輪で銅メダルを取った直後とはいえ、Jリーグ発足の遙か前、サッカーはマイナースポーツで新聞紙面にサッカーの写真が載ることはほとんどなく、その凄さを伝えたかったのです。
幸い、研究室に暗室があったので、何万枚も撮りました。でも、高価なカメラでも腕がなければいい写真は撮れません。気に入ったのはたった1枚。それも今は解体工事中の国立競技場で歩いているペレの横顔を撮ったものだけです。これは今でも事務室の壁に飾ってあります。
中央のカメラは10年ほど前に研究費で購入したものです。レンズは75~300ミリです。仕事で水辺の野外活動の写真が必要だったからです。その間はスチールではなくビデオに凝っていました。退職後は被写体が釣りに変わりました。このカメラでの最後の写真が篭川で尺イワナを掛けた石垣会長のものです。最後というのはどこかの釣友と同じで、この直後の遡行時に滑って水没させてしまったのです。20年以上テンカラをやっているのに上半身まで水に浸かったのは初めてでした。年のせいか!
左のカメラ(レンズは70~300ミリ)は、アベノミクスのおかげでこの秋に購入できたものです。主な被写体はソフトボールと山です。もう怖くて渓には持って行けません。1秒に7コマ撮れてすぐその場で写真を確認できます。しばらくはまだマイナーなソフトボールの凄さを写真で伝えたいとも思っています。よい年をお迎えください。